昭和23年5月26日、不敬罪免訴判決の最高裁の議論

感性と理論

昭和23年5月26日、不敬罪免訴判決の最高裁の議論

https://ja.wikipedia.org/wiki/プラカード事件

多数意見のほかに「補足意見」一つ、「意見」がなんと5つある。「補足意見」は、多数意見を補足して判決に至るまでの理解をより深めるもの。「意見」は、判決(主文)に反対はしないけれども、判決理由、つまり判決に至るまでの論理構成には納得できない、不服があるというもの。それが4つもあるというのはなかなか面白い。

事案(おそらくこんな感じだと思う)

被告人は、天皇に対する「不敬罪」で起訴された。戦後、国民が食糧不足で苦しんでいる中、天皇を面白おかしく風刺するプラカードをもっていた。

ヒロヒト 詔書 曰ク 國体はゴジされたぞ 朕はタラフク食ってるぞ ナンジ人民 飢えて死ね ギョメイギョジ

「不敬罪」で罪に問われている被告人は、審理の結果「有罪」とされたものの、第二審の公判中に「大赦」があって、主文は「免訴」として刑罰は受けることはなかった。ただ、判決文の理由の中には有罪と書かれている。

しかし、そもそも日本はポツダム宣言に無条件降伏して連合国の占領下に置かれ、天皇の統治権もなくなり、もはや国家元首とはいえないから「不敬」には当たらないのではないか。しかも、刑法の「不敬罪」の規定は、その公判中に改正されて「廃止」になっており、被告人としては「有罪・免訴」ではなく「無罪」を主張して最高裁に上告したくなるのも無理はない。

・・・続く