公務員と憲法二十八条(勤労者の権利)

感性と理論

公務員と憲法二十八条(勤労者の権利)

かような企業家、又はその利益の代表者、即ち使用者と被傭者が取引するものとすれば、双方が対等な交渉力を持つのでなければ契約の自由はありえない。

この労使(労資)の対等取引を前提として、正義を分配しそれを保障したものが、憲法28条である。

然るに、国又は地方公共団体とその公務員との関係は、毫も、対等取引を前提とする関係でもなければ、又、もとより私有財産制度を前提とする労使の関係にかかわりないものである。

それ故公務員は、憲法27条にいう勤労の権利を有する者であることは勿論であるけれども、本質的に憲法28条の勤労者ではないのであつて、同条が保障している権利は、もともと享有していないのである。

マッカーサー書簡による公務員の労働争議の禁止