チャールズ・ディケンズ
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1812年2月7日 – 1870年6月9日)は、ヴィクトリア朝時代を代表するイギリスの小説家である。主に下層階級を主人公とし弱者の視点で社会を諷刺した作品を発表した。
新聞記者を務めるかたわらに発表した作品集『ボズのスケッチ集(英語版)』から世にでる。英国の国民作家とも評されていて、1992年から2003年まで用いられた10UKポンド紙幣に肖像画が描かれている。英語圏では、彼の本、そして彼によって創造された登場人物が、根強い人気を持って親しまれている。『オリバー・ツイスト』『クリスマス・キャロル』『デイヴィッド・コパフィールド』『二都物語』『大いなる遺産』などは、忘れ去られることなく現在でも度々映画化されており、英語圏外でもその作品が支持され続けていることを反映している。
プルースト、ドストエフスキーなどの小説家も愛読者として知られ、ギッシング、チェスタトン、ジョージ・オーウェルなども優れた評伝を寄せている。トルストイはディケンズをシェイクスピア以上の作家であると評価しているほどである。近年ではエンターテイナーとしてだけでなく、小説家としても作品の再評価が進んでおり、小説が映画、ドラマなどで映像化されることも多い。弱点こそあれ、現在の評価は、英国の国民作家という位置に、ほぼ復していると言える。
青空文庫
主要作品
- ボズのスケッチ集(Sketches by Boz、1836年)
- ピクウィック・クラブ(The Pickwick Papers、1836年 – 1837年)
- オリヴァー・トゥイスト(Oliver Twist、1837年 – 1839年)
- ニコラス・ニクルビー(Nicholas Nickleby、1838年 – 1839年)
- 骨董屋(The Old Curiosity Shop、1840年 – 1841年)
- バーナビー・ラッジ(Barnaby Rudge、1841年)
- マーティン・チャズルウィット(Martin Chuzzlewit、1843年 – 1844年)
- クリスマス・キャロル(A Christmas Carol、1843年)
- ドンビー父子(Dombey and Son、1846年 – 1848年)
- デイヴィッド・コパフィールド(David Copperfield、1849年 – 1850年)
- 荒涼館(Bleak House、1852年 – 1853年)
- ハード・タイムズ(Hard Times、1854年)
- リトル・ドリット(Little Dorrit、1855年 – 1857年)
- 二都物語(A Tale of Two Cities、1859年)
- 大いなる遺産(Great Expectations、1860年 – 1861年)
- 互いの友(Our Mutual Friend、1864年 – 1865年)
- エドウィン・ドルードの謎(The Mystery of Edwin Drood、1870年)
- 作品名の日本語訳については安定していないものもある。たとえば『ピクウィック・クラブ』については田辺訳では『ピクウィック・ペーパーズ』となっているほか、岩波文庫のディケンズ短編集では『ピクウィック・クラブ遺文録』としている。『互いの友』もちくま文庫版では『我らが共通の友』となっている。
作品以外の訳書
- 『ディケンズ全集 書簡集』全12巻、田辺洋子訳、萌書房、2021年-
- 『アメリカ探訪/イタリア小景』田辺洋子訳、溪水社、2016年(多数の訳書刊)