ヘロドトス「歴史」
ヘロドトスの著書「歴史」は、古代ギリシャの歴史家であるヘロドトスによって書かれた、古代世界の歴史を記録した最初の大規模な著作です。彼は紀元前5世紀の古代ギリシャのハリカルナッソス(現在のトルコのボドルム)出身の歴史家であり、その著書はおおよそ紀元前5世紀のペルシア戦争を中心に据え、その前後の出来事を網羅しています。
「歴史」は全9巻からなり、その中でヘロドトスは地理、文化、政治、宗教、軍事など多岐にわたる主題を取り扱い、さまざまな民族や文明についての情報を提供しています。特に、ペルシア戦争に関する記述はその中心的なテーマであり、ギリシャとペルシアの間で行われた軍事衝突やその背後にある政治的・文化的な動機について詳細に説明されています。
「歴史」の中でヘロドトスは、歴史を客観的に記録することを目指していますが、同時に伝承や伝説、風聞にも頼っており、その信頼性についてはしばしば議論の対象となっています。彼の記述は歴史的事実と神話的要素が混在していることがありますが、それでも彼の著作は古代世界の重要な資料と見なされています。
(by chatGPT)
ギリシャ語原文:Herodotus, The Histories (ペルセウス・クラシック・ライブラリー)
日本語参考文献:青木巌「歴史」(新潮社 1960年)、松平千秋「ヘロドトス」(筑摩書房 1967)
ナンバーのついた注釈「▼(・・)」は松平氏の文献より。ゴシック体ナンバーなしの注釈「▼」は独自解説。
ギリシャ語のカタカナ表記について
- πは、パ行、φはファ行で表記する。(デルフォイ)
- uは、yuの発音とする(アリュアッテス(Ἀλυάττης) 、リュディア(Λυδὸς))
- Θは、タ、ティ、トゥ、テ、トで表記する(トゥラスブロス(Θρασυβούλῳτῷ))