第45章 アドレストスの運命は
παρῆσαν δὲ μετὰ τοῦτο οἱ Λυδοὶ φέροντες τὸν νεκρόν, ὄπισθεδὲ εἵπετό οἱ ὁ φονεύς. στὰς δὲ οὗτος πρὸ τοῦ νεκροῦ παρεδίδου ἑωυτὸν Κροίσῳ προτείνων τὰς χεῖρας,ἐπικατασφάξαι μιν κελεύων τῷ νεκρῷ, λέγων τήν τεπροτέρην ἑωυτοῦ συμφορήν, καὶ ὡς ἐπʼ ἐκείνῃ τὸνκαθήραντα ἀπολωλεκὼς εἴη, οὐδέ οἱ εἴη βιώσιμον.
その後、リュディア人たちが死体を運んできて、その後ろには殺人者が従っていた。彼は死体の前に立ち、手を差し出してクロイソスに自分を引き渡し、死体のために自分を殺すように求めた。彼は自分の以前の不幸と、その不幸のために自分を清めた人を殺してしまったことを語り、生きていることが耐えられないと述べた。
Κροῖσος δὲ τούτων ἀκούσας τόν τε Ἄδρηστον κατοικτείρει,καίπερ ἐὼν ἐν κακῷ οἰκηίῳ τοσούτῳ καὶ λέγει πρὸς αὐτόν ἔχω ὦ ξεῖνε παρὰ σεῦ πᾶσαν τὴν δίκην, ἐπειδὴ σεωυτοῦ καταδικάζεις θάνατον. εἶς δὲ οὐ σύ μοι τοῦδε τοῦ κακοῦ αἴτιος, εἰ μὴ ὅσον ἀέκων ἐξεργάσαο, ἀλλὰ θεῶν κού τις, ὅς μοι καὶ πάλαι προεσήμαινε τὰ μέλλοντα ἔσεσθαι.
クロイソスはこれらのことを聞いて、たとえ自分が大きな不幸の中にあってもアドレストスを憐れみ、彼に向かって言った。「友よ、あなたの全ての罰を私は受け入れる。なぜなら、あなた自身が死刑を求めているからだ。しかし、この不幸はあなたのせいではない。あなたが不本意ながら行ったこと以外には。しかし、これは神々の誰かが私に前もって予告したことであり、ずっと前から起こる運命であったのだ。」
Κροῖσος μέν νυν ἔθαψε, ὡς οἰκὸς ἦν, τὸν ἑωυτοῦ παῖδα·Ἄδρηστος δὲ ὁ Γορδίεω τοῦ Μίδεω, οὗτος δὴ ὁ φονεὺς μὲν τοῦ ἑωυτοῦ ἀδελφεοῦ γενόμενος φονεὺς δὲ τοῦ καθήραντος, ἐπείτε ἡσυχίη τῶν ἀνθρώπων ἐγένετο περὶ τὸ σῆμα, συγγινωσκόμενος ἀνθρώπων εἶναι τῶν αὐτὸς ᾔδεε βαρυσυμφορώτατος, ἐπικατασφάζει τῷ τύμβῳ ἑωυτόν.
παρῆσαν
「παρῆσαν(パレーサン)」は、古代ギリシア語の動詞「πάρειμι(パーレイミ)」の三人称複数の未完了過去形(未完了形)です。
- 語根:
- 「παρῆσαν」は「παρ-」(パル)と「εἰμί(エイミ)」の派生形から成り立っています。「εἰμί」は「存在する」「いる」という意味の動詞です。
- 動詞の形:
- 未完了過去形(未完了形): 未完了過去形は、過去のある時点で進行中または繰り返されていた行為や状態を表します。
- 三人称複数: 動詞の活用が三人称複数の形になっています。主語が複数の「彼ら」「彼女ら」「それら」を指します。
- 活用:
- 「παρῆσαν」は「πάρειμι」の活用形です。「πάρειμι」は不規則動詞で、以下のように変化します。
時制 | 単数 | 複数 |
---|---|---|
未完了過去形(未完了形) | 1人称: ἦν(エーン) | 1人称: ἦμεν(エーメン) |
2人称: ἦς(エース) | 2人称: ἦτε(エーテ) | |
3人称: ἦν(エーン) | 3人称: ἦσαν(エーサン) |
したがって、「παρῆσαν」は「πάρειμι(存在する)」の三人称複数形「彼らは存在していた」または「彼らはそこにいた」を意味します。
例文:
- Οἱ μαθηταὶ παρῆσαν.(オイ・マセタイ・パレーサン) – 生徒たちはそこにいた。
このように、「παρῆσαν」は文法的に未完了過去形の三人称複数形であり、過去のある時点で複数の主語が存在していたことを表します。
παρεδίδου
「παρεδίδου(パレディドゥ)」は、古代ギリシア語の動詞「παραδίδωμι(パラディドーミ)」の三人称単数の未完了過去形(未完了形)です。文法的な分析を以下に示します。
- 語根:
- 「παρεδίδου」は「παρα-」(パラ、接頭辞)と「δίδωμι(ディドーミ、与える)」の組み合わせから成り立っています。「παραδίδωμι」は「引き渡す」「託す」「渡す」という意味の動詞です。
- 動詞の形:
- 未完了過去形(未完了形): 未完了過去形は、過去のある時点で進行中または繰り返されていた行為や状態を表します。
- 三人称単数: 動詞の活用が三人称単数の形になっています。主語が単数の「彼」「彼女」「それ」を指します。
- 活用:
- 「παραδίδωμι」の未完了過去形の活用は以下のようになります。
時制 | 単数 | 複数 |
---|---|---|
未完了過去形(未完了形) | 1人称: παρεδίδουν(パレディドゥン) | 1人称: παρεδίδομεν(パレディドメン) |
2人称: παρεδίδους(パレディドゥス) | 2人称: παρεδίδοτε(パレディドテ) | |
3人称: παρεδίδου(パレディドゥ) | 3人称: παρεδίδοσαν(パレディドサン) |
したがって、「παρεδίδου」は「παραδίδωμι(引き渡す)」の三人称単数形で、「彼(彼女、それ)は引き渡していた」または「彼(彼女、それ)は渡していた」を意味します。
例文:
- Ὁ ἄνθρωπος παρεδίδου τὰ χρήματα.(ホ・アントロポス・パレディドゥ・タ・クレーマタ) – その男はお金を引き渡していた。
このように、「παρεδίδου」は文法的に未完了過去形の三人称単数形であり、過去のある時点で主語が引き渡す行為を行っていたことを表します。